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※ここに紹介するのは佐藤陽二牧師(1925-2012)の著書類を要約したものです。これによって聖書の「正典的聖書解釈」の視点を学ぶことができます。 |
佐藤陽二著『正典的聖書解釈』の内容要約 |
<あとがき>より (1)聖書解釈のかぎ (2)神の大いなる導き (3)聖書はほんとうなのか (4)心をひるがえして生きよ (5)同じ聖句も状況によって (6)律法の意味−旧約と新約 (7)正典的聖書解釈 (2)聖書概説」より (3)正典批評 |
佐藤陽二著:『聖書学』の内容要約 |
(A)神学とは (B)神学の領域 (C)聖書学とは *以下、新旧約聖書各巻の概説を記す。 新約聖書各巻 (1)聖書の内容 (4)聖書の配列順序 (5)聖書の読み方 (2)聖書解釈学 (3)正典批評 |
佐藤陽二著「キリスト教とは何か」の中の『使徒信条』と『主の祈り』について |
使徒信条 主の祈り |
佐藤陽二著:『聖書学』の内容要約 |
聖書概説 (1)古典と聖書:聖書は一般の古典とは異なる (2)正典としての聖書:聖書は神の働きの記録と、私たちが神に対応するための触媒の働きがある。 (3)正典の意味:聖書が信仰と生活の規範であること (4)聖書の内容:旧約聖書が39巻、新約聖書が27巻 (5)聖書の成立:旧約聖書が紀元1世紀の終わり、新約聖書が紀元4世紀である *以下、新旧約聖書各巻の概説を記す。 旧約各巻概説 【創世記】 著者:不明 年代:バビロン補囚後の、紀元前5世紀 内容:人間の罪と、そこからの救いのため、アブラハムが召し出される 使信:人間のあるべき姿と、今ある姿 【出エジプト記】 【レビ記】 【民数記】 【申命記】 【ヨシュア記】 【士師記】 【ルツ記】 【サムエル記上】 【サムエル記下】 【列王紀上】 【列王紀下】 【歴代志上】 【歴代志下】 【エズラ記】 【ネヘミヤ記】 【エステル記】 【ヨブ記】 【詩篇】 【箴言】 【伝道の書】 【雅歌】 【イザヤ書】 【エレミヤ書】 【哀歌】 【エゼキエル書】 【ダニエル書】 【ホセア書】 【ヨエル書】 【アモス書】 【オバデヤ書】 【ヨナ書】 【ミカ書】 【ナホム書】 【ハバクク書】 【ゼパニヤ書】 【ハガイ書】 【ゼカリヤ書】 【マラキ書】 新約聖書 【マタイによる福音書】 著者:マタイの資料をもとにした編集者 年代:紀元80年頃(以下、同じく「紀元」) 内容:ユダヤ人のキリスト信者へ向けた内容 使信:主イエスがイスラエルへの神の約束の成就者であることを示す 【マルコによる福音書】 著者:マルコ 年代:65年間もなくの頃 内容:主イエスの教えと行動、および受難の出来事 使信:ネロ皇帝の迫害に耐えられるように、主イエスへの信仰を明確に説いた 【ルカによる福音書】 著者:ルカ 年代:75年頃 内容:異邦人キリスト信者へ向けた内容 使信:「人の子が来たのは、失われたものを尋ね出して救うためである」(19:10) 【ヨハネによる福音書】 著者:使徒ヨハネの弟子の、長老ヨハネ 年代:80〜90年頃 内容:神の言(ことば)としてのキリストによる啓示 使信:主イエスを信じて、主イエスの名によって命を得ること 【使徒行伝】 著者:ルカ 年代:80年頃 内容:ユダヤ人、異邦人、小アジア、ギリシア地方、ローマへの伝道 使信:聖霊によって主イエスの復活の証人として立ち上がった弟子たちの伝道記録 【ローマ人への手紙】 著者:パウロ 年代:57年頃 内容:純粋な福音の説き明かし 執筆事情:パウロが自らの伝道計画を援助してもらうために書いた 使信:「福音とは何か」を伝える 【コリント人への第一の手紙】 著者:パウロ 年代:55年頃 内容:信者間の党派争い、不品行問題、結婚問題、献金問題、等 執筆事情:コリント教会の問題に答えるため 使信:「イエスは主である」との告白は聖霊による 【コリント人への第二の手紙】 著者:パウロ 年代:56年頃 内容:パウロの役割を明確に示す 執筆事情:問題を起こした人が教会から処罰されたことを聞いて書いた 使信:神にある慰め(1:4)によって苦難を乗り切るべし 【ガラテヤ人への手紙】 著者:パウロ 年代:48〜49年 内容:信仰による義と実践 執筆事情:ユダヤ教主義者たちに対して、十字架の福音を説くために書かれた 使信:神に喜ばれるものは「愛によって働く信仰」(5:6)である 【エペソ人への手紙】 著者:パウロ 年代:61年頃 内容:教会とその信仰、信仰の奥義、キリスト信者の生活と倫理 執筆事情:エペソ付近の異邦人教会のために教えと勧めを書いた 使信:教会の戦いは悪魔との戦いである、ということ 【ピリピ人への手紙】 著者:パウロ 年代:62年頃 内容:信仰のすすめ、キリスト信者の生活 執筆事情:ピリピ教会からの使者への感謝のために書かれた 使信:主を信じることによる「喜び」 【コロサイ人への手紙】 著者:パウロ 年代:60〜62年 内容:キリストの人格、異端への警告、生活の実践倫理等 執筆事情:神知学に対して、キリストが誰であるかを明確にするために書かれた 使信:私たちに必要なもの全ては、主イエスのうちに充満されている 【テサロニケ人への第一の手紙】 著者:パウロ 年代:50年 内容:患難について、キリストの再臨と死人の復活 執筆事情:テモテを通して、迫害に対する教えを書いた 使信:日常生活における「霊性」「知性」「からだ」を健全にすること 【テサロニケ人への第二の手紙】 著者:パウロ 年代:50〜53年頃 内容:再臨の意味、再臨予告の出来事、再臨を望む者の生き方等 執筆事情:再臨に関しての誤解を解くために書かれた 使信:キリストの再臨によって、神の国が完成する 【テモテへの第一の手紙】 著者:パウロの弟子 年代:90〜100年頃 内容:信仰の指導者の心がけ、指導者として教えること等 執筆事情:若い牧師に助言を与えるため 使信:キリスト者の品性・行為の基準を確立し、使徒の教えを守るように 【テモテへの第二の手紙】 著者:パウロの弟子 年代:90〜100年 内容:パウロの信仰、消息と依頼 執筆事情:テモテが良き指導者となるように、との目的で書かれた 使信:「真理の言葉(聖書)を教えること」の勧め 【テトスへの手紙】 著者:パウロの弟子 年代:90〜100年 内容:長老の資格、にせ教師への警告、健全な教え 執筆事情:テトスに長老を任命してもらうため 使信:長老と監督とは、信仰の子どもを持つ誠実な人であるべきである 【ピレモンへの手紙】 著者:パウロ 年代:60年頃 内容:ピレモンへの感謝の祈り、オネシモへのとりなし 執筆事情:信者となったピレモンの奴隷のオネシモの善処を問う 使信:新しい真の人間関係は、主イエスに対する信仰によって生じる 【ヘブル人への手紙】 著者:パウロの弟子のアポロ 年代:63年頃 内容:主イエスによる神の啓示、大祭司としてのキリスト、信仰の実践的訓戒 執筆事情:ユダヤ人キリスト者たちを信仰によって励ます意味で書かれた 使信:キリストによる、時期を得た助けを得るために、ためらってはならない 【ヤコブの手紙】 著者:主の兄弟ヤコブ 年代:62年頃 内容:試練と誘惑、信仰と行為、信者としての言葉の抑制、高慢の克服 執筆事情:自由の風潮を戒め、信仰生活の基準を示し、無節操な人々を正しく導くため 使信:良い行いを生むような信仰だけが、神によって正しいとされる 【ペテロの第一の手紙】 著者:使徒ペテロ 年代:63年頃 内容:キリスト信者の祝福、信仰者としての生活、苦難に処する道 執筆事情:暗黒の時代に、信仰による希望のともし火を燃やし続けさせるために 使信:キリストは「獄に捕われている霊どものところに下って行き」ということ 【ペテロの第二の手紙】 著者:教会のある指導者 年代:150年頃 内容:基本的信仰のすすめ、にせ教師たちへの警戒、世の終わりとキリストの再臨 執筆事情:にせ教師たちに対する強い警戒をうながすため 使信:神の約束に従って、主の日がくるまで信仰に堅く立つこと 【ヨハネの第一の手紙】 著者:使徒ヨハネの弟子である長老ヨハネ 年代:90年頃 内容:福音のあかし、キリストの命、内と外との戦い、信仰の勝利 執筆事情:「物質は悪であり、霊は善である」とのグノーシス信仰への反論 使信:キリストを中心とした神との交わりと、人の交わりが重要である。 【ヨハネの第二の手紙】 著者:「第一の手紙」と同じ 年代:「同上」 内容:神の戒めどおりに歩む、キリストの理解について、反キリストの力への態度 執筆事情:偽りの教えに影響されていたので、さらに強く訴えた 使信:神を喜べないところには、真の平安がない 【ヨハネの第三の手紙】 著者:「第一の手紙」と同じ 年代:「同上」 内容:真理に従う生活の喜び、巡回伝道者への厚遇、対照的な二人の人物 執筆事情:デオテレペスが中心を占めようとした騒動が起こったため 使信:キリスト信者に大切なのは、品性である。 【ユダの手紙】 著者:ヤコブの兄弟ユダ 年代:70〜80年 内容:実例引用の警告、異端者たちによるそしり、にせ教師の放縦な生活、等 執筆事情:忠実な信仰者たちが異端者たちにおびやかされていたため 使信:神の恵みを放縦な生活に変え、主イエスを否定してはならない、ということ 【ヨハネの黙示録】 著者:エペソ教会の有力な指導者「見者ヨハネ」 年代:95年頃 内容:7つの教会で今あること、今後に起こるべきこと、等 執筆事情:迫害にあっている教会の信者を励まし、力づけるために書かれた 使信:主イエスは「神の国」へ私たちを招いておられる |
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